喫茶店にて

手紙を書くのが苦手すぎる。ラインもチャットもメールも電話も苦手だれど、手書きで手紙を書くのが一番苦手かもしれない。苦手すぎて頭が千切れそうになる。数分前、手紙に何を書いたらいいのか完全に分からなくなって何もかもが嫌になり、思わず頭を掻き毟…

菊名にて

スーパーで昼飯を済ませた。三割引きになっていた握り寿司と団子を購入した。合計530円。食べ終わったら忘れないうちに、先々月くらいから導入したiPhoneの家計簿アプリに値段を入力する。こんな額くらいケチケチせずに買い物することができたら、どんな…

喫茶店にて

14時4分。駅前の喫茶店に来た。レジにいた店員さんと目が合う。傘を畳んで歩み寄って「コーヒーを」とぶっきらぼうに頼む。声を発する寸前にアイスかホットか分かるように伝えた方がいいだろうかと一瞬思ったのだが、面倒臭くて言わなかった。が、案の定…

銀座にて

17時47分。とある会議への出席を終え、コンビニのイートインコーナーで一息ついている。 集団が苦手だ。大人たちの集団がとくに。しかし、苦手だからといって避け続けていたら、いつまで経っても自分自身の人間としての幅が拡がらないではないか。そんな…

新横浜にて

12時44分。新横浜駅から歩いてすぐの場所にあるデパートの4階。そのフロアのベンチに腰を下ろして、今日の日記を書いている。 日記を書くのは久しぶりだ。いや正確には、あれからもずっとことあるごとに書いてきてはいるのだが、どうしても気持ちにスト…

公園にて

近くの公園まで歩いてきた。誰もいない夜の公園だ。道沿いを走る自動車の音、近くを通る電車の音、原付、バイク、自転車の音。夜だからといって静かというわけではなく、あちらこちらから今も活動している人たちの気配が聞こえてくる。ガタンガタンという電…

横浜にて(2)

公園にて 公園のベンチで煎餅をかじる。たまたま立ち寄った近くのスーパーで、この中で今自分が一番食べたいと思うものはなんだろう、と、それなりに自問自答した結果、手に取ったのはふつうの醤油の煎餅だった。視界に入って一瞬手に取ろうかと心が揺れたス…

横浜にて

風邪を引いてしまった。左後頭部が10秒に一回くらいズキッと痛んで、顔が歪む。こういうときに楽しいことを考えようとしたって無理な話で、どうしても暗い方に気分が傾いていく。今は自分を癒すことを第一に考えたい。今はなによりも自分で自分を大切にす…

福岡にて(5)

天神駅付近ウエストにて 居場所がなくて、回遊魚のように地下街の同じところを歩き回っていた。回遊魚のように、という比喩の使い方がこれで合っているのかどうかは知らないけれど、とにかく寒い中ずっと歩き回っていたんだよということを私は言いたい。こん…

福岡にて(4)

郊外のショッピングモールにて 昨夜、福岡に在住の知人Yさんからご連絡があって「今夜一緒に夕ご飯を食べませんか?」とのお誘いをいただいた。昨日は財布を落とす一件があってから帰りのバスや航空券を調べる気力を完全に失い、最寄りのカフェで閉店時間ギ…

福岡にて(3)

天神駅前漫画喫茶にて この音はなんだろう。すぐそばで、聞き覚えのある、不潔な感じのする、破裂するような激しい音が、聞こえなくなったかと思うとまたすぐに意識の壁を突き破って断続的に聞こえてくる。それは人間の音だった。人間の喉を通り過ぎていくと…

福岡にて(2)

財布を失くす 汗が吹き出て止まらない。本当に喫茶店のご主人が素晴らしい方で良かったと思う。警備スタッフの方も、インフォメーションセンターの方も、福岡県民も、素晴らしい人ばかりで本当に良かった。死ぬかと思った。生きていて良かった。 さきほど少…

福岡にて

ゲストハウスのラウンジにて ジョイフルで無事に夜を明かした昨日の朝、高速バスに乗って鹿児島中央駅から博多駅へと移動した。車中ではほとんどの時間を寝て過ごした。博多駅に到着したのは11時過ぎ頃。駅構内で、待ち合わせていた福岡在住の知人Tさんと…

鹿児島にて(2)

鹿児島市内マクドナルドにて 2月19日の朝が始まった。時刻は6時19分。 昨夜は結局マクドナルドで夜を明かした。机に突っ伏して寝るだなんて学生の頃以来だったけれど、それなりに眠れたのでまあまあ体力は回復している。さて、これからどうしようか。…

鹿児島にて

鹿児島空港にて 二泊三日の旅行を終え、鹿児島空港で一人になった。激動だった鹿児島旅行の全貌についてはまた今度別の場所にしっかり書くとして、とにかく今はこれからどうやって帰るのかを考えなければならない。が、飛行機の発着時刻やら空港の締め切り時…

成田空港にて

保安検査場付近にある休憩スペースのような場所で、ぼんやりとした時間を過ごす。空調が少し暑くて、着ているセーターの腕をたくし上げながら、スマホの画面のキーボードを打っている。日記を書くのは久しぶりだ。きっとこんな風にぼんやりとした時間を過ご…

スーパーにて

午後6時10分。いつもよく行くスーパーの、いつもよく行くフリースペースで、何をするでもなくただ紙コップに入れた無料のお茶を啜っている。安上がりな人間だなあ、と、自分で思う。やりたいことも、行きたい場所も、ほとんど頭に浮かばない。私はこれか…

実家にて

午後6時頃、今日の分の日記を二千字以上は書いていたのに、手元が狂って全部消去してしまった。一回くらいは下書き保存をしておくんだった。ダメだもう。ダメだもう今日は書く気がしない。一部しか選択してないはずだったのに、なんで一気に選択範囲が文章…

#20

実家のタンスから引っ張り出してきたスヌードゥが伸び切っていたために、二重巻きにすると首元がダルダルになり、三重巻きにするとムチウチになったみたいになる。どうしたもんだかな、と思いつつもひとまず三重巻きにして、ああ、首が苦しいなあ、と思いな…

#19

自分で髪を切ったら、左側のもみあげがなくなってしまった。私は自分の顔があんまり好きではないのだが、どちらかというと左半分側の方の顔がまだマシだと思っていたから、これでいよいよ全体的にダメな感じになってしまった。と、思いきや、一通り切り終え…

#18

梅干しを思い浮かべると唾液が出てくるみたいに、高速バスに乗るといつもカーペンターズを聴きたくなる。24時11分。これから、東京駅八重洲口鍛冶橋駐車場発の高速バスに乗って新潟へ向かう。新潟には二日しか滞在しない予定だ。明日はお世話になってい…

#17

‪メールの末尾。「お体を大切に」と「風邪には気を付けて」が混じって「お体には気を付けて」と書いて送ってしまった。お体に気を付ける、とは何のことを言っているのだろう。相手は何をどうやって気を付ければいいのだろう。ギリギリ意味は伝わるにしても、…

#16

この一週間ほど、体調があまり優れない。最初は軽い喉の痛みからはじまって、鼻水、鼻づまり、痰、それに倦怠感。そのせいで気分が落ちているという訳ではないけれど、朝、目が覚めたときに喉の奥がヒリヒリと乾燥しているのを感じると「まだ治ってないのか…

#15

何かの雑誌に掲載されていた、哲学者の國分功一郎さんと千葉雅也さんの対談で「人間には『心の闇』が必要だ。今の世の中は、本来は闇に隠れているべきはずの心の内側に光が当てられすぎている」というような話が語られていたことがあった。「心の闇」という…

#14

放っておけばセーターは伸びるし、あちこちに毛玉が付いたり、生地が痛んで穴が開いたりする。髪の毛だって放っておいたら伸び放題になって、もみ上げやら襟足やらが乱雑にはみ出してみっともなくなったりする。私の髪は天然パーマだから、伸びたらなおさら…

#13

5日目のビリーズブートキャンプを終え、駅前のタリーズまで足を伸ばした。時刻は午後3時4分。少し大きめのBGMに紛れて、右隣に少し離れて座っている女の子たち二人が、とりとめもない話をしているのが聞こえる。英語の勉強をしているのだろうか、机の…

天パ日記について

人間には、最低でも三つの顔がある。一つは社会や世間などの不特定多数の「みんな」に向けて話す顔、もう一つは家族や恋人・友人などの特定少数の「なかま」に向けて話す顔、最後は自分で自分と向き合ったときに現れる顔。 「みんな」の中には多種多様な人が…

#12

屋内にいるのに、空気が冷たい。こんな夜は考え事ばかりしてしまう。 一人にならないと文章は書けない。一人でいるときと誰かといるときでは、物事の考え方も世界に対する感じ方も、何かが微妙に違ってくる。その違いに敏感になりたい、みたいなことを考える…

#11

昨日は日が落ちてからもじっとりと額に汗がにじむくらい暑かったのに、今朝は驚くほど空気が冷たい。起き抜けに、かろうじて持って来ていたセーターを一枚バックから取り出し、長袖のシャツの上から重ね着をする。けれど、それから歯を磨いたり布団を畳んだ…

#10

21時58分。新発田駅から新潟駅へ向かう列車に乗っている。自宅から駅まで30分ほど歩いてきたので、身体が軽く汗ばんでいる。左斜め前には30代後半の若手社長風の男性が二人が座っていて、なにやら大きな声で「草取りだって社長の仕事ですよ」「やっぱり新…