9月1日(木)

たっぷりと睡眠をとった後、川崎のビルを離れて、八王子のシェアハウスに住まいを移した。どんな場所にいたって、とりあえず「電源」と「Wi-Fi」と「涼しい空間」と「一人になれる時間」さえあれば、おれは大丈夫だ。の、はずだ。スマホの電源が切れそうなので、駅前のマクドナルドへ急ごう。

明日は「店頭の貼り紙に書かれた番号に電話をかけて面接の日程を決める」という大事業が待っている。いけるのか。大丈夫なのか、おれ。前回の職場・住まいも、今回の住まいも、ツテがあったからなんとかなったものの、私にとっての最大の難所はむしろ、面接だ。自分から誰かに連絡をして(自分のためにわざわざ時間を取ってもらって)会う、という一連の行動が、いつも、私にはなぜかものすごい障壁として感じられる。『千と千尋の神隠し』の千尋は、物語の序盤、迷い込んだ旅館で訳も分からず「ここで働かせてください!」と連呼させられていたけれど、あれは働かなければ豚に変えられてしまうからだ。でも、働くってそういうところあると思います、まじで。だって「働きたい」わけないじゃないですか。できれば「働きたくない」のが人間ってもんじゃないですか。それを、どうしても「働きたい」と言い切らなきゃならないところに、面接のしんどさがあると思ってます。はぁ…

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道中、何度か吐き気に襲われながら、やっとこさマクドナルドに着いた。最近、原因不明の吐き気に悩まされているのだけど、よく考えたら、子どもの頃から緊張するとお腹痛くなったりするタイプだったし、最近は食生活も乱れすぎだし、ある程度はしょうがないのかもしれない。朝起きられないのもそうだけど、メンタルの前にまずフィジカルが弱すぎる。がんばって生きよう。

店内には、働きながら資格の勉強をしている風の人たちが、何人か腰掛けている。すげえな、まじで。大学入りたての頃に、頭よく見られたくて、漢検準一級と英検準一級の本を買い込んだことがあるけど(「準」一級って所に私らしさが出てる)まじで1ページも開かずにどっか行ったもんなぁ。いやぁぁ。

そんなことより、さっき隣の隣の席に腰掛けていた「いかにもギャルらしいギャルの人」もすごかった。川崎にはもっと「これぞオシャレ!と言った感じのオシャレな人」とか「いかにもイケてる風のイケてる人」も沢山いたけど、彼らの客観視のでき具合は、本当にすごいと思う。こんな頭してても、一応鏡で自分の髪の毛をいじってみたりしてる自分が、非常に恥ずかしい。オシャレになんてならなくていいから、せめて清潔感のある姿形になりたい。オシャレな人に全身のコーディネートを丸投げしたい。意図的にこんなビジュアルにしているわけじゃないのに「この人はこの状態で人前に立つのがかっこいいと思ってんだろうか…」って思われるのがつら、、いや、つらくない!そんなの気にしてたってしょうがない。なんでも考えすぎたらダメだ。ダサい服を着てたって、周囲の人に「ダサくてもいいんだよ」っていうメッセージを送るという大事な役割があるじゃないか。そんな感じで生きていこう。がんばろう。

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しばらくマックにいたけど、何もする気分にならなくて、ひたすら音楽を聴いていた。店を出て、街を歩いて、ベンチを探して、座った。この街はやたらベンチがあるぞ!最高だ!

家に帰った。今日はもうだめだ疲れた寝よう。おやすみなさい。

《つづく》