近況

祖父母の家を離れてからもう一か月以上が経つ。このブログにも書いて来たように、私は三月上旬から四月下旬にかけて父との二人暮らしに限界を感じて生活の拠点を祖父母の家に移していたのだが、実は数週間前、いろいろなことにケジメをつけないまま、なんとなく父の実家に戻って来てしまっていた。戻って来てからは、一貫した行動が取れていない自分自身に対する後ろめたさもあって、しばらくブログを書こうという意欲が湧かなかった。巷では「自分を変えるためにはまずは思い切って環境を変えるべし!」なんて話をよく耳にするけれど、私に限ってそれはないのではないかと思う。数ヶ月前に啖呵を切って父の家を飛び出した頃は、まだ居場所を変えれば少しは自分も変わるのではないかと思ったりもしていたが、実際はそんなことなかった。祖父母の家での生活も結局は以前の私と変わらないかそれ以下で、さまざまな局面で周囲に反発しながらも、最終的にはいつも庇護される立場に甘んじているばかりだった。

というわけで、今は基本的に父の実家で暮らしているのだが、以前と変わったのは、もうじき出産を控えた姉が家に帰って来ているということだ。おそらく姉がいなければ、私が父の住む家に戻って来ることはなかっただろう。父とは相変わらずほとんど話をしていないが、それでも姉がいることで以前のように頻繁にギクシャクすることはなくなった。姉に子供が生まれれば、さらに状況は変わっていくだろう。父も、姉も、私も、血が繋がっているとはいえ、それぞれがそれぞれの利害で動く完全に別々の人間だ。私と同じように父と姉も昔はよく揉めていたが、結婚し、経済的にも独立したことで、両者に適度な距離感が生まれたのか、今はそれなりに上手くやっているようだ。私が余計な議論を吹っかけたり、今までの諸々のことを混ぜ返したりしなければ、家の中は比較的平穏が保たれるようになった。私自身の状況はまだ何も変わっていないけれど。

話は変わるが、最近はまた脈絡もなく遠出する機会が増えてきた。先月は一週間ほど関東に滞在し、また月末にも再び関東へ向かう機会があった。兼ねてから親交のある人と再会できたのはもちろんのこと、先々で良くしてくれている人たちと会うことができて、とてもありがたかった。何もしていないのに変わりはないけれど、一箇所にとどまっていると様々な場所に顔を出すのとではやはり全く気分が違う。もし仮に今のような付き合いが全くなく、ずっと地元に留まっているだけだったら、状況は悪くなるばかりだっただろう。本当にいろいろな人にお世話になっている。ただ、そろそろ私も誘われるのを待つだけの立場から卒業して、いい加減誘う側に立てたらと思う。

実は今も知人の車に同乗させてもらっている。これから関東まで向かうところだ。今、コンビニでフランクフルトとあんドーナツを買ったところで財布にほとんどお金がなくなり、ATMでお金を下ろしたら、残金は1万2千円ということだった。実家にいると分からないが、かなりギリギリのところまで来ていたようだった。関東滞在中の泊まる場所が奇跡的になんとかなりそうで非常に良かったが、新潟に帰る頃にはいよいよなんとかしなければならない。今までは月末になると知らない間に父が金を振り込んでくれていたおかげでなんとかなってきたけれど、そのせいで働く意欲も湧いて来ず、だらだらとした日々を過ごしていた。正直なところ、金が無くなっていくのは嬉しい。これでやっと人間として当たり前のスタートラインに立てた気がする。

(更新中)