九月十五日

18:52 公園

久しぶりに日記を書く。もう何ヶ月も更新していないが、私にとってこの場所は特別だ。一人にならなければ感じられないこと、考えられないことがある。私が私であるということ。誰の視線も気にしないこと、誰の顔色を伺わないこと。それだけが大切だ。

 

夜の公園。ブランコで遊ぶ二人の子どもとその母親が楽しそうに笑っている。ブランコの軋む音。鈴虫の鳴き声。道路を走る自動車の、タイヤがアスファルトに擦れる音。穏やかだな、と思う。風が柔らかくて心地よい。

昼は暑かった。今日は頼まれていた庭仕事があって、ずっと外に出ていた。ギラつくような日差しの下、いつもの長袖のグレーのワイシャツで庭に出てしまったのは失敗だった。せめてタオルくらいは準備しておくべきだった。グレーは汗染みがよく目立つ。全身ぐしょぐしょになってしまった。もっとTPOに合った服装を心掛けよう。そう、いつも後から気付いて後悔する。

 

鉢に植えられた木。鉢から引き剥がそうとしても、根っこが強く絡まっていて引き抜けない。力を入れて木を引っ張ると、幹が裂け、中から大量のアリが出てきた。どうしてこんな場所にいるのだろう。この大量の白い粒は何だ。卵か。

逃げ惑うアリたちの集団を見つめる。散り散りに動き回っているようでいて、どこか規則性があるように見えるのが面白い。彼らはどうしたいのだろう。何をしているのだろう。パニックになっているのだろうか。彼らにも、パニックになる心があるということだろうか。群れで生活をするアリ。いつどのアリたちが、群れで集団生活を始めたのだろう。どうして群れで行動するようになったのだろう。

 

19:28

公園に、騒がしい中学生の男子集団どもがやってきて、雰囲気がぶち壊れる。何才だろうが、集団が嫌いだ。とくに同性の集団にロクなのはいない。群れるとヒドイことにしかならない。くそう。もう立ち去ろう。