7月12日(月)

将棋ウォーズで久しぶりに三連勝したからなのか、なんだか気分が良い。四間飛車にばかりこだわっていたのがよくなかったのだ。戦法をゴキゲン中飛車に変えてから勝率が格段に上がっている。

 

気分が良い要因は、他にも考えられる。帰宅してから家でテンションが上がる曲をひたすら熱唱していた。曲目はこちら。

ヒーロー (Holding Out For a Hero) - 麻倉未稀 - YouTube

V6 / TAKE ME HIGHER(YouTube Ver.) - YouTube

V6 / MUSIC FOR THE PEOPLE(YouTube Ver.) - YouTube

数年前にピアノを少しかじったおかげで、コードを伴奏しながら弾き語りのような形で歌を歌えるようになったのだが、これは私のQOLをかなり上げた。こう見えて高校の頃は同級生たちとカラオケにばかり通っていた私は、意外と歌を歌うのが好きなのだった(下手だが)。

それに加えて昨年からギターも練習しはじめたおかげで、アコギでも簡単な弾き語りのようなものができるようになった(下手だが)。キーボードは音色をいろいろ変えられて楽しいのだけど、やはり生音の魅力には敵わない。アコギは弾くと楽器が震えて、その振動が直に自分の体に伝わってくる。いかに忠実に音を再現していても、やっぱり電子楽器はどこかにどうしてもニセモノ感が漂う。

また、手にとったらすぐに弾きはじめられる手軽さも、こうした生楽器にしかない魅力だ。電子キーボードでは、そうはならない。弾こうと思ったときにパッと手に取ってすぐ始めることができない。

 

鍵盤を弾きたいと思ったとき、私には今、三つの選択肢がある。

一つ目は、数年前に知人から譲り受けたキーボード(YAMAHA MM6)。こちら、100以上の音色が内蔵されていて、機能も豊富で使い勝手も良い優れものなのだけれど、スピーカーが内蔵されていない、かつ、外部電源に接続しないと起動しないため、弾き始める前に「①スピーカーを接続し、②スピーカーと本体の電源を入れ、③スピーカーと本体の音声の調整をする」という工程を踏まなければならない。これは、アコギに比べると手軽だとは言い難く、たったこれだけの工程なのだが面倒くさくて、最近あまり弾けていない。

二つ目は、二年前に買った小型のMIDIキーボード(LAUNCHKEY mini MK3)。こちら、超軽量で持ち運びやすく演奏する場所を選ばない、という意味では手軽なのだけれど、MIDIキーボードという性質上パソコンと接続しなければ音を鳴らせないため、弾き始めるにはまずパソコンを起動して、専用のソフトを立ち上げなければならない。これがまた少し面倒臭い。それから、ダウンロードすればいくらでも音色を追加できてものすごく便利なのだけど、音源のデータがパソコンの容量を圧迫するので、それほど実用的ではない。そうした点も、マイナスポイント。

三つ目は、YAMAHAの電子ピアノ。これは二十年以上前に父が購入したもので、姉が幼い頃ピアノを習っていたときに使われていた。しかし姉は通っていたピアノ教室を一瞬で辞めたため、それ以降、単なる置物としてリビングの一角にひたすら鎮座していた…のだが、都会でちょろっと鍵盤技術を身につけてきた弟により見出され、近頃は私の遊び道具となっている。キータッチが本物のピアノをほぼ再現しており、音色も申し分なく、スピーカー内蔵、スイッチひとつで弾き始められる手軽さも兼ね備えているのだけれど、父の家にあるので当たり前だが父の家まで行かないと弾けない。基本的に祖父の家にいたい私としては、これは致命的。

というわけで、だからこそ私は第四のキーボードが欲しいと思っていたのだった。スピーカー内臓で、スイッチひとつで弾き始められる手軽さ、本物のピアノに近いキータッチ、クオリティの高い音色、どこへでも持ち運べる軽量さ、これらの特長を兼ね備えた最強のキーボードはどこかにあるのだろうか。あるのならば、欲しい。キーボードでも、いつでも好きなときに弾き語りができる自由を、私に与えてほしい。